「親に生活保護を受けさせたい…でも本当に受給できるのか?」
そのように不安に思う方は多いでしょう。
筆者子どもの立場で親に生活保護を進めることに対して、抵抗がある人も少なくありません。
とはいえ、親には親の人生があり、子どもには子どもの人生があります。
親本人が生活に困窮している場合、生活保護の申請ができ支援を受けることも可能です。
本記事では、親に生活保護を受けさせるときに事前に把握しておきたいポイントを解説します。
本記事で解説すること
- 子が同居していて生活保護を受けられるのか?
- 子供の収入はどれくらい?
- 子供の扶養義務はある?
- 申請にあたり不安だった体験談
親の生活保護について、子どもの立場からわかることを実体験も踏まえ紹介します。
親に生活保護を受けさせたいとき、子どもがまず知っておくべきこと

生活保護の申請は子どもの立場だからこそ、できることがたくさんあります。
生活保護の申請をするために、自分で用意できない必要書類の準備をしたり、親と一緒に役所に同行することもあるでしょう。
ただし、注意点として生活保護は原則本人の申請が必須である点は忘れてはいけません。
筆者できる範囲で、生活保護の申請をサポートし、親が無理なく新しい生活をスタートできるように支えていくことが大切です。
とはいえ、子どもが親を扶養しなくてはいけない・・・と重荷に感じる必要はありません。
役所にて「扶養できるかどうか」を聞かれることもありますが、自分の状況や気持ちを伝えられるようにしておきましょう。
これから親が生活保護を受給するときに、子どもの立場で知っておいて欲しいことをまとめてみました。
親が生活保護を受けられる可能性があるケース

親が生活保護を受給できるかどうかは、今の状況によっても大きく変わってきます。
筆者収入面もそうですが、資産がない人や病気やケガで働くのが難しい人は、生活保護の申請が通りやすい傾向にあります。
自治体によっても対応が変わってくるため一概には言えませんが、以下のようなケースの際が対象です。
- 親の年金や収入だけでは生活できない
- 親に資産や貯蓄がほとんどない
- 高齢・病気・一人暮らしで生活が成り立たない
ケース①親の年金や収入だけでは生活できない
親の1か月あたり収入が、国で定めている「最低生活費」を下回っていると、生活保護を受けられる可能性があります。
住んでいる地域によっても最低生活費が変わってきますが、単身の高齢者世帯になると月額10万円~12万円の場合が多くなります。
私が住んでいた東京は物価の高さもあり、単身者の一人暮らしでは月額13万円〜14万円程度が目安となります。
筆者この金額を下回っているときに、生活保護受給の申請ができます。
会社員の場合は厚生年金なのもあり、年金額も一定以上になる場合が多いでしょう。
厚生年金基金などで、年金に上乗せしている人もいると思います。
もともと、年金を支払っていても長年自営業を営んでおり、年金額が安く生活が維持できない人も少なくありません。
月額10万円よりも年金額が少ない場合は、差額を生活保護費として受け取れる可能性があります。
ケース②親に貯金や資産がほとんどない
高齢の親に十分な貯金や資産がないと、生活保護を受給できる場合があります。
日々の生活で精一杯であり、預貯金や手持ちの現金の合計が、お住まいの地域の最低生活費1か月分を下回っている場合に該当します。
単身世帯の目安としては、10万円以下であり、他にすぐに換金できる資産がないと対象となりやすくなります。
具体的にはこのような条件が考えられます。
- 積立型の生命保険に加入していない
- 株式や投資信託をしていない
- 貴金属や宝飾品を所有していない
などのお金に変えられる資産がないと、生活保護の対象として判断されやすくなります。
筆者以前は所有していたもののすべて解約しており、使い切っている場合も同様です。
資産について勘違いしてしまう人もいるのですが、家や土地を所有していても受給には関係しにくい場合が多くあります。現在、住んでいる住宅であれば生活保護を受給してもそのまま住み続けられる場合がほとんどです。
ケース➂高齢・病気・一人暮らしで生活が成り立たない
高齢の親が病気で一人暮らしでは生活するのが難しい場合も、生活保護の対象となる可能性が高まります。
筆者私の父親のケースがこのタイプなのですが、心臓病を患っており、常にニトロを持っている状態でした。
それでも、発作が起きない限りは多少の仕事もできていましたし、もともとは体力系の仕事をしていた人です。発作さえ起きなければ生活ができるからと、高齢になるまで生活保護を受給していませんでした。
生活保護の受給基準として、医師から就労不可と診断されている状態かどうかで決まります。
心臓病のように治らない持病を抱えながら生活している場合は、生活保護を受給することで医療費が無料になります。
実際に、受給する前は金銭的な理由で病院を定期的に受診できないこともありましたが、受給後は病院はもちろん歯医者にまで行けるようになり、本人も助かっていました。
子どもの収入や扶養義務は親の生活保護に影響する?

親の生活保護は、子どもがいる場合、同居か別居かでも条件が変わってきます。
別居している場合は、そこまで心配はありません。
筆者ただし同居している場合は注意が必要です。
子の年収まで世帯の収入として見られてしまい、生活保護の申請に影響してしまう可能性も考えられます。
子どもの収入や状況が親の生活保護の申請にどう影響するのか、詳しくみていきましょう。
原則|別居している子どもの収入は親の収入にはならない
まず結論からお伝えすると、
別居している子どもの収入は、親の生活保護の受給に直接的に関係することは少ないです。
筆者そもそも、生活保護は同じ家で生活している「世帯」ごとの審査を行っています。
子どもが一緒に住んでいない場合は、別の世帯としてみなされ、子どもの収入を合算する心配はなくなります。
筆者ただし、例外のケースもあるので注意が必要です
子どもが親に対して毎月の仕送りをしているケースは、親の収入となるため注意です。
※現金手渡し、振込 どちらも対象
法律上では、子どもは親に対して「扶養義務」があるとされていますが、あくまでも自分の生活を犠牲にしてまで親を養うものではありません。
実際には世帯状況や援助実態をもとに、自治体の確認があり、援助が難しい状況かどうかを判断します。
筆者子供の生活費を考慮したうえで、余力があるかどうかをチェックします。
扶養照会が来ても、必ず援助を強制されるわけではない
生活保護の申請を行うと、自治体より別居している子ども宛てに「扶養照会」が届きます。
扶養照会とは?
生活保護を申請した家族に対して、福祉事務所より届く書類のこと。
受給する前にまずは家族同士で助け合って解決できないかどうかを、確認するためのものです。
届く対象となるのは、子どもだけでなく、親や兄弟姉妹、もしくは近い親戚がいると郵送で自宅に届きます。
親の生活を援助できない事情がある場合は、扶養照会が届いたからといって、無理に援助を約束する必要はありません。
筆者扶養照会は可能な範囲で事情を書いて、回答を返送しましょう。
放置していいても罰則があるわけではありませんが、返信を確認する電話がかかってくることもあります。
また、再度書類が届き、親の申請の手続きに時間がかかってしまうことも考えられます。
親と同居している場合は、世帯単位で見られる可能性がある
親と子どもが同居している場合は、同じ世帯で見られてしまう可能性が考えられます。
筆者前述でもお伝えした通り、生活保護は世帯単位での判断となります。
そのため、親と同居している場合は、子どもの収入や世帯全体の生活状況を確認する可能性も考えられます。
確認される点は、親の収入と子どもの収入の合計が、最低生活費を超えているかどうかです。
親はお金に困っているとしても、世帯全体で考えると申請ができなくなってしまうこともあります。
ただし、特定の事情がある場合は同じ家に住んでいたとしても「世帯分離」の手続きを行い、親のみの収入で申請できる場合もあります。
例えば、親が高齢であり病気や障害がある場合も考えられます。子どもの収入だけで親の医療費をすべて賄うには限界があります。
また、同居はしているものの子どもに他の扶養者がいる場合は、親の生活まで扶養できない場合もあります。世帯分離にしたとしても、必ずしも生活保護が受給できるわけではありません。
親と同居している場合、親だけで生活保護の申請ができるかどうかは福祉事務所によって対応も変わってきます。
親に生活保護をすすめる前に確認したいこと

親の生活が厳しいとはいえ、生活保護を進めるのに躊躇してしまうケースも少なくありません。
生活が苦しい状況であることは、子どもの目から見てわかっていても、親が認めないケースもあります。
生活保護に対して嫌悪感を持っている人もいますし「まだまだ頑張れる」と人に頼りたがらない親もいます。
筆者高齢の親が子どもに迷惑をかけたくないという想いは、どこも一緒なのではないかなと思います。
私の場合も、生活が苦しいんだろうなというのは一緒にいて伝わっていましたが、親にとっては「子どもに頼りたくない」という想いがあったのか、私に隠している状態でした。
そのため、今、親にはどのくらい収入があり出費があるのか、確認するまでにも時間がかかり、申請が思うように進まなかった経験もあります。
親に生活保護を勧める前に、まず確認して欲しいことがあります。
| 確認すること | 内容 |
|---|---|
| 収入に関すること | 親の現在の収入を確認する必要があります。年金、パート収入、仕送りがあるのかどうか確認します。 |
| 資産に関すること | 預貯金や保険、車、持ち家の有無など、金銭的なことは言いたがらない場合もあるため、自然と聞きだすのがポイントです。 |
| 医療に関すること | 医療費や介護費の負担、通院状況 |
| 住居に関すること | 住んでいる家が持ち家かどうか、賃貸の場合、受給後も住み続けられる金額かどうか。引越しの必要性も出てきます。 |
| 本人の意思 | 生活保護の受給を望んでいるかどうかを確認します。どんなに進めても、本人に申請の意思がないと進められません。 |
親の生活保護申請の流れと相談先

親の生活保護の申請を進めるうえで、どうやって進めたらいいのか迷っている人もいると思います。
進め方はシンプルです。
筆者具体的には以下のようなステップで申請が進みます。
- 親の住んでいる地域の福祉事務所に相談
- 生活状況・収入・資産・家族状況を伝える
- 申請書を提出する
- ケースワーカーによる審査
生活保護の申請の流れについて詳しく解説します。
①親の住んでいる地域の福祉事務所に相談する
生活保護の申請は、まずは親の住んでいる地域の福祉事務所もしくは保護課に行きます。
どこに行けばいいのかわからないときは、役所に連絡すると該当する課を案内してくれます。
また、住民票は今住んでいる場所から遠い地域にあったとしても、近くにある福祉事務所にて手続きが可能です。
生活保護の相談はもちろんですが、生活困窮者向けの支援を積極的に行っている役所もあるため、まずは足を運び相談してみるのをおすすめします。
②生活状況・収入・資産・家族状況を伝える
実際に役所や福祉課に行き、今の状況を細かく伝えます。
- 今どのような生活をしているのか
- 収入はどの程度あり今後も継続的に得られそうか
- 資産の有無や同居している家族 など
筆者以上の事柄を伝え、生活保護の受給ができるかどうかを判断してもらいます。
収入がわかるものとして、給与明細があれば一緒に持っていくとスムーズです。
もし、失業している場合は離職票を一緒に持っていきます。
申請に必要な書類は自治体や状況によっても変わるため、事前に相談し確認しておくのをおすすめします。
3. 申請書を提出する
現在の生活状況を伝えたうえで生活保護が必要だと判断された場合は、申請書を受け取れます。
筆者その場で申請書を記入し、申請する流れになります。
申請書は事前に記入して持参することもできますし、郵送による申請も可能です。
4. ケースワーカーによる調査が行われる
申請が終わると1週間以内に、ケースワーカーによる自宅訪問があります。
筆者実際の生活状況や資産状況を詳しく確認し、売却できる資産がないかを調べていきます。
生活保護が受給できるかどうかは、原則14日以内にわかります。
調査に時間がかかる場合でも、最長30日以内に結果が出る仕組みとなります(特別な理由がある場合にのみ)。
生活保護受給の決定後、必要に応じて住宅扶助・医療扶助・介護扶助の手続きを行う流れです。
親が住まいに困っている場合は、生活保護と住居支援を一緒に考える

親の住まいに不安がある人は、生活保護の申請だけでなく、住居支援も一緒に考えるのをおすすめします。
生活が厳しく家賃を払うのが難しい場合もありますし、すでに退去を迫られている場合もあるからです。
衣食住は生活の基本ですから、住まいが安定しないと子どもにとっても不安を感じてしまいます。
筆者ただ、親を助けてあげたい気持ちはあるものの、自分だけで住まいを準備するのは限界があります。
親が高齢や、病気があるなどのケースは自分で解決せず、相談することが先決です。
親の生活保護や住まいのことで不安な方は、リサーチへご相談ください

親の状況を見て生活保護を進めたいと思っていても、どう動けばいいのかわからず悩んでいる人も多くいるのではないでしょうか。
親には恩もありどうにかしてあげたいと思っていても、自分の生活に余裕がない状態ではどうにもできません。
筆者家族がいるなど、すでに扶養している状態では、自分の生活を守ることも大切です。
親の住まいにおいても不安があり、探せるかどうか困っている人は生活保護の申請と住まい探しを同時に相談するのをおすすめします。
生活保護の相談はしづらいイメージを持っている人も多く、一人で抱え込んでしまう人も少なくありません。
生活保護支援相談所リサーチでは高齢なご両親の生活保護受給サポートや、即日で住まいを紹介など、様々なサポートができます。
お一人で抱え込まずに、何でもご相談ください。



