「働くために、まずはスモールステップとしてB型作業所に通いたい」
「生活保護を受けながらでもB型作業所に通える?」
そう考える方も多いかと思います。
筆者結論から言いますと、生活保護を受けながらB型作業所に通うことは可能です。
実際に筆者の私も、生活保護を受け取りながらB型作業所へ通い働いています。
実際に私の体験談を交えながら、以下の点を解説します。
- 注意すべき点
- 私の生活面の変化
- ケースワーカーへ申告すべきこと
私自身感じたことなどを赤裸々にご紹介します。この記事がみなさんの働き方の指針になれば幸いです。
結論|生活保護を受けながらB型作業所に通うことはできます

生活保護の支給がストップする事例も存在しますが、働いたからと言って急に生活保護の支給がストップすることはありません。
特に障害を持っていることから一般就労が難しい、このようなケースですとB型作業所に通所し、障害者雇用で働けるように訓練したいと思う人は多いです。
そのため、B型作業所に通所が決まった段階で生活保護がストップするのではないかと不安に思う人も多いでしょう。
筆者私も生活保護を受給している当初は、労働した段階で打ち切られるのではないかという不安がありました。
不安に思い担当のケースワーカーに相談すると、B型作業所に通所しながら生活保護を受給できると返答され、安心したことを覚えています。
生活保護を受けながらB型作業所に通所している人は多いことを知り、そう簡単に支給打ち切りにはならないことを、この時初めて知りました。
筆者私はてっきり、どんな形であれ働いた段階で、即生活保護が打ち切りになると思っていました。
生活保護が打ち切りとなった場合、B型作業所に通所して得られる工賃だけで生活できるのか不安だったんです。
生活保護にばかり頼ってはいけない、そう考えてはいたものの体調面などから働くのが難しい状況が続いていました。
ー働くことができると生活保護は受給できないー
このような情報がSNS等で流れているため、B型作業所に通所した段階で生活保護は打ち切りになると覚悟していました。
筆者実際には併用できることをケースワーカーから教えられ、安心したことを覚えています。
生活保護を受けながらB型作業所に通うことはできるので、安心してください。
B型作業所の工賃は生活保護でどう扱われる?

B型作業所の工賃であったとしても、生活保護を受給するうえでは収入と判断されます。
生活保護ではこうみなされる
B型作業所の工賃=収入
工賃は各作業所により異なりますが、A型作業所と異なり雇用契約を結びません。
筆者その反面、体調等が考慮されることから自分の通いやすい時間帯や曜日を設定し、通所できます。
しかし、B型作業所の工賃といっても収入は収入。
そのため、生活保護ではB型作業所の工賃がどのように扱われるか、体験談を交えて紹介していきます。
工賃は必ずケースワーカーに申告する
先にも触れましたが、B型作業所で支払われるのは給与ではなく工賃です。
B型作業所は通いやすい半面、工賃として通った分の賃金が支給されますが、大体の作業所で受け取ることができる工賃は約15,000円前後のケースが多いです。
筆者このことから収入と考えずに、きちんと申告をしない人もいます。
しかし、この考えは大きな間違いです。
収入の無申告は、生活保護の打ち切りにつながる恐れがあるからです。
15,000円程度だから・・・
収入が増えたら、生活保護費が減らされるかも・・・
このような不安から申告しなくてもいいかと考えてしまいそうですが、未申告はやめましょう。
未申告により今後の支給停止につながる可能性もあるので、必ずケースワーカーに申告してください。
筆者ただし生活保護には勤労控除があり、15,000円未満だと全額控除されます。
そのため、B型作業所の工賃のほとんどを自分で自由に使うことができます。
交通費や必要経費もあわせて確認する
B型作業所に通所して工賃を得た場合、ケースワーカーへ申告するのは工賃だけではありません。
筆者就労によって得た収入をまとめて申告する必要があります。
申告する収入には、工賃のほか、時間外手当や支給された交通費なども含まれます。
「勤労控除を受けられても、生活保護費が減額されるのではないか」と不安に感じる方もいるでしょう。
筆者しかし、申告した総収入だけで、生活保護費の減額が決まるわけではありません。
収入を得るために必要となった交通費などの経費は、必要経費として収入から控除される場合があります。
そのため、収入申告をする際は、工賃などの収入とあわせて、就労のためにかかった経費も申告することが大切です。
実際には経費がかかっているにもかかわらず申告しなかった場合、本来受けられる控除が反映されず、生活保護費の算定に影響する可能性があります。
収入申告をするときは、かかった経費を忘れずに確認しましょう。
B型作業所の工賃だけで生活するのは難しい場合がある
B型作業所の工賃だけで生活するのは、現実的には難しい場合が多いです。
厚生労働省によると、令和6年度における就労継続支援B型事業所の平均工賃月額は24,141円です。
工賃額は事業所や通所日数などによって異なりますが、一人暮らしに必要な家賃や食費、光熱費などを工賃だけでまかなうのは難しいでしょう。
そのため、B型作業所へ通いながら生活を安定させるには、次のような制度や支援をあわせて検討することが大切です。
| 制度・支援 | 主な内容 |
|---|---|
| 生活保護 | 収入が最低生活費に満たない場合に、不足分が支給される |
| 障害年金 | 障害の状態や初診日、保険料納付状況などの要件を満たす場合に受給できる |
| 障害者グループホーム | 共同生活を送りながら、日常生活に必要な相談や支援を受けられる |
| グループホームの家賃補助 | 生活保護世帯や住民税非課税世帯などを対象に、家賃の補足給付を受けられる場合がある |
生活保護を受けながらB型作業所へ通える場合がある
生活保護は、働いている人でも利用できる可能性があります。
厚生労働省は、生活保護費について次のように説明しています。
最低生活費と収入を比較し、収入が最低生活費に満たない場合に、その差額が保護費として支給されます。
収入には、B型作業所の工賃だけでなく、障害年金や各種手当、親族からの援助なども含まれます。
工賃を含めた世帯全体の収入が最低生活費に満たなければ、生活保護を受けながらB型作業所への通所を続けられる可能性があります。
ただし、生活保護を利用できるかどうかは工賃額だけで決まるものではありません。
筆者主に次のような状況を踏まえて、世帯単位で判断されます。
- 世帯全体の収入
- 預貯金や不動産などの資産
- 障害年金や手当の受給状況
- 働くことができる状態か
- 親族などから援助を受けられるか
工賃を得ているからといって、生活保護を申請できないわけではありません。
障害の状態によっては障害年金を受給できる
障害の状態や加入していた年金制度によっては、障害年金を受給できる場合があります。
| 種類 | 対象となる障害等級 |
|---|---|
| 障害基礎年金 | 1級・2級 |
| 障害厚生年金 | 1級・2級・3級 |
ただし、障害年金は、病名や障害者手帳の等級だけで受給できるものではありません。日本年金機構では、主な受給要件として次の項目を挙げています。
- 障害の原因となった病気やけがの初診日に関する要件
- 障害認定日に一定の障害状態にあること
- 保険料納付済期間や免除期間に関する要件
障害基礎年金は原則として1級・2級、障害厚生年金は1級から3級が対象です。
なお、障害年金と生活保護を同時に受ける場合、障害年金は生活保護上の収入として認定されるのが基本です。そのうえで最低生活費に不足する金額が生活保護費として支給されます。
住まいに不安がある場合はグループホームも検討する
一人暮らしに不安がある場合は、障害者グループホームを利用できる可能性もあります。
障害者グループホームは、障害のある方が共同生活を送りながら、日常生活に必要な相談や支援を受ける障害福祉サービスです。
ただし、具体的な支援内容や職員の配置状況は施設によって異なります。
私自身も、グループホームを利用した経験があります。
私が利用した施設では、世話人に食事や掃除について相談できたため、日常生活の負担が軽くなりました。
筆者一人ですべてをこなす必要がなくなり、生活のリズムも整えやすくなったと感じています。
また、生活保護世帯や住民税非課税世帯などは、グループホームの家賃を対象とした補足給付を受けられる場合があります。
厚生労働省によると、補足給付額は次のとおりです。
| 実際の家賃 | 補足給付額 |
|---|---|
| 月額1万円未満 | 実際に支払う家賃額 |
| 月額1万円以上 | 月額1万円まで |
この補足給付は家賃が対象であり、食費や光熱費、日用品費などがすべて無料になる制度ではありません。
また、自治体独自の助成制度が設けられている場合もあるため、利用できる制度は市区町村の障害福祉窓口で確認しましょう。
筆者私も家賃の負担が軽くなったことで、生活に少しゆとりを持てたと感じています。
ただし、利用できる支援やグループホームで受けられるサポートは、本人の状況や施設、自治体によって異なります。
B型作業所の工賃だけで生活するのは簡単ではありません。しかし、生活保護や障害年金、グループホームなどの住居支援を組み合わせることで、無理のない範囲で通所を続けながら生活を整えられる可能性があります。
一人で抱え込まず、次の相談先に利用できる制度を確認してみましょう。
- 担当のケースワーカー
- B型作業所の支援員
- 市区町村の障害福祉窓口
- 年金事務所
- 相談支援事業所
うつ病や精神疾患・統合失調症でも生活保護で一人暮らしは出来るのか?についてはこちらの記事で解説しています。

私がB型作業所に通って感じた生活面の変化

筆者私がB型作業所に通う以前は、A型作業所に通っていました。
しかし、体調などが不安定であること、雇用契約を結ぶことから通うことにプレッシャーを感じ、すぐに退所してしまいました。
今後どうしようか悩んでいた私は、主治医の先生と当時受けていたカウンセリングの先生に相談し、B型作業所からスタートしてみてはとアドバイスを受けました。
そして自宅のすぐ近くにB型作業所があったことから、そちらを見学し利用することに決めました。
B型作業所に通うにあたって、一番心配だったこと。
筆者それは就労することで生活保護は打ち切りになってしまうのでは?という点でした。
しかし、B型作業所で工賃を得たからといって、直ちに生活保護が打ち切られるわけではありません。
生活保護は、世帯の収入と最低生活費を比較し、収入が最低生活費に満たない場合に、その差額が支給される仕組みです。工賃を得た場合は、金額にかかわらず収入申告をする必要があります。
また、B型作業所はA型作業所と異なり、雇用契約に基づいて働くことが難しい人を対象としたサービスです。
筆者そのため、さまざまな障害や体調の人が利用していると感じ、うまくやっていけるのかという不安がありました。
しかしそれは杞憂でした。
実際に通ってみると、利用者も支援員も優しく接してくれたうえ、コミュニケーションも取りやすく安心して通うことができました。
それだけではなく、体調面に配慮してもらいながら自分のペースで通うことで、乱れがちだった生活リズムも整い、体調面だけでなく精神面も安定していき、とても楽になったのを覚えています。
現在も同じB型作業所に通所していますが、必要な配慮を支援員同士で共有しているため、どの支援員のサポートを受けても、体調面を気にしてくれたため安心しました。
以前通っていたA型作業所を悪く言うつもりはありません。
私の場合は、現在通っているB型作業所の支援や利用方法が自分に合っているため、通いやすいと感じています。
筆者特にB型作業所に通ってよかったと感じている点は、行き届いた配慮だけではありません。
私と同じように体調面に配慮が必要な人を複数名利用しているため、途中で体調が悪化し早退することになっても、後ろめたささがありませんでした。
A型作業所は雇用契約を結ぶことから、どうしても早退したくても言い出せないといったことが何回もありました。
ところが、B型作業所は自分の体調に合った利用ができるため、途中で早退しても後ろめたさを感じることがなく、罪悪感から精神面が不安定になることもありませんでした。
筆者他にも利用してよかったと感じた点は、人とのつながりを感じたことです。
今通っている作業所では、挨拶と敬語を使用することに重点を置いています。
そのため、自然とあいさつなどをすることができ、市役所などを利用するときでもすんなりとあいさつやお礼を述べられました。
筆者それだけでなく、敬語も身につき、家族以外の人と接するときは自然と敬語が使えるようになりました。
挨拶と敬語を使うこと、これを身につけることができただけでも今のB型作業所に通えてよかったと思っています。
B型作業所に通いながら生活保護を受けるときの注意点

B型作業所に通いながら生活保護を受けるにあたって、守らなくてはいけないこと、注意しなくてはいけないことが大きく分けて2つあります。
- 工賃が増えたらケースワーカーへ早めに相談する
- 障害年金を受給している際は収入となることに注意する
それぞれ解説していきます。
工賃を受け取ったら金額にかかわらず申告する
工賃が上がることは、B型作業所へ通うモチベーションの向上につながります。
筆者一方、生活保護を受給している場合、B型作業所から受け取った工賃も収入申告の対象です。
工賃が少額であっても、原則としてケースワーカーへ申告しなくてはいけません。
ただし、工賃の全額がそのまま生活保護費から差し引かれるわけではありません。
| 工賃の状況 | 生活保護上の取り扱い |
|---|---|
| 工賃を受け取った | 金額にかかわらず収入申告が必要 |
| 月額1万5,000円まで | 基礎控除により、原則として全額が控除される |
| 月額1万5,000円を超えた | 超過分の全額ではなく、収入額に応じて収入認定される |
| 交通費などの必要経費がある | 必要経費として控除される場合がある |
| 工賃を申告しなかった | 過払い分の返還や徴収を求められる可能性がある |
そのため、工賃が1万5,000円を超えたからといって、直ちに生活保護が打ち切られるわけではありません。
生活保護費は、工賃を含む世帯全体の収入と最低生活費を比較して計算されます。
筆者工賃を申告するときは、次のような書類を提出できるようにしておきましょう。
- 工賃明細書
- 給与明細書
- 通帳の写し
- 交通費などの領収書
- B型作業所が発行した支払証明書
工賃額が変わった場合や、どの費用を必要経費として申告できるかわからない場合は、早めにケースワーカーへ相談することが大切です。
障害年金を受けている場合は収入として扱われる
生活保護を受給している方は、障害年金の取り扱いにも注意が必要です。
障害年金は所得税がかからない非課税の年金ですが、生活保護制度では原則として収入として扱われます。
筆者生活保護費は、次のような考え方で計算されます。
最低生活費-障害年金などの収入=支給される生活保護費
たとえば、最低生活費が月額13万円で、障害年金を月額換算して7万円受給している場合、不足する6万円が生活保護費として支給されるのが基本です。
| 障害年金の状況 | 必要な対応 |
|---|---|
| すでに障害年金を受給している | 受給額をケースワーカーへ申告する |
| 障害年金の受給が決まった | 年金証書や振込通知書を提出する |
| 年金額が変更された | 変更後の金額を速やかに申告する |
| 過去にさかのぼって年金が支給された | 生活保護費と重複した分の返還を求められる場合がある |
| 障害年金を申告しなかった | 過払い分の返還や、不正受給と判断される可能性がある |
障害年金がさかのぼってまとめて支給された場合は、過去に受け取った生活保護費と支給期間が重なることがあります。
その場合、重複した生活保護費について返還を求められる可能性があるため、年金の申請段階からケースワーカーへ相談しておくと安心です。
筆者障害年金の受給が決まったときは、主に次の書類を用意して報告しましょう。
- 年金証書
- 年金決定通知書
- 年金振込通知書
- 年金が振り込まれた通帳の写し
B型作業所の工賃や障害年金を受け取っていても、世帯全体の収入が最低生活費に満たなければ、生活保護を継続できる可能性があります。
工賃や障害年金の受給額に変化があった場合は、速やかにケースワーカーへ報告し、正しく生活保護を受給しましょう。
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