私は40代前半に心身の不調が重なり家庭を離れ約1年間、住む場所がないまま車中泊とまんが喫茶での生活を続けていました。
仕事ができずに貯金も底をつきはじめ、自尊心との葛藤や将来への不安から精神的に追い詰められていたのを思い出します。
筆者この辛さから抜け出したい一心で、生活保護の申請を行いました。
当時を振り返ると、思考が極端に狭くなり自分では解決策を見つけられませんでした。しかし行政のアドバイスで人生を立て直せる希望と安堵感を感じたのです。
この記事では、私の体験をもとに無職の方が生活保護を受給するための条件・申請から審査までの流れ・メリットとデメリットを解説します。
筆者当時の私の経験談を思い出して書いています。この記事がどなたかのお役に立てれば嬉しいです。
無職で生活保護を受けるための条件は?当時の体験談

車は、原則資産とみなされて売却が必要です。しかし当時の私は、古傷の悪化と心の不調で整形と心療内科に通っており、どうしても車は必要でした。
筆者またちょうどこの時期、片親である母との間でいくつかの誤解が生じていて、関係性が良くなく母親からの支援を受けられませんでした。
私の身内は、母・祖父母のみなので、この二点の事情を伝えて申請を提出したのを思い出します。
無職で生活保護を受給できる条件は以下のとおりです。
無職で生活保護を受給できる条件
- 申請者本人や世帯全体の収入が、最低生活費以下である
- 生活費にあてられる預貯金や、売却して生活費にあてられる資産がない
- 親族から支援を受けられない
- 身体が働ける状態にある場合は、仕事を探す意思と行動がある
収入や資産、親族からの支援を考慮しても最低限の生活を維持できない場合に、生活保護の受給が判断されます。
そもそも日本国憲法第25条で保障されている
生活保護は、特別な人だけが使える制度ではありません。
日本国憲法第25条では、すべての国民に「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」があると決められています。
筆者人としての最低限必要な生活を国が支えるべきだという考え方です。
日本国憲法第25条は「社会権」に関する規定のひとつで、国民が国に対して安心できる日常を求める権利をあらわします。生活保護は、日本国憲法25条の理念にもとづいて生活保護法で定められた制度です。
厚生労働省も、生活保護は生活に困っている人の最低限度の生活を守り、自立を助ける制度だと示しています。
条件① 収入が最低生活費以下である
私は約20年間のマッサージ業で痛めていた手首と腰の状態が悪化していました。
それに加え、家庭を出た経緯と経済的困難からくる精神的要因で、思うように仕事が出来なくなってきたのです。
収入が減り続け、最終的には動けなくて無職になり車中泊を続けている間に離婚が決まり独身となりました。仕事は好きだったし、人の身体の辛さや痛みを自分の手技で和らげながら生活をしている誇りもありました。
筆者でもいつの間にか自分自身を支えられなくなっていた状況に対して、再出発をこころに誓った想いを鮮明に覚えています。
生活扶助額に、住宅扶助などを加えた最低生活費から、年金・雇用保険給付・収入などを差し引いた不足分が、生活保護費として支援されます。
筆者私の地元の三重県松阪市では、40代独身の最低生活費の目安は住まいの家賃もふくめておおよそ月11万円前後です。
私のように、収入がほとんどない状態で家賃や食費が払えなければ、生活保護を受けられる対象になりやすいでしょう。
一方無職でも、年金・失業手当・家族からの支援などの合計が最低生活費を上回ると、受給の対象外となる可能性があります。
条件② 資産や貯金がない
筆者私はもともと会社員で、30代前半に個人事業主として整体の世界に入りました。
個人事業主として活動を始めてから月収は平均して30万円前後でしたが、勉強や施術活動に収入を費やす月も結構ありました。
家を出てから離婚もあり、ほとんど使える貯金は残っておらず資産は車だけという状態で、仕事が出来なくなっていったのです。
筆者生活保護を申請できる条件のひとつは、資産や貯金を生活費に使う余裕がない場合です。
使える預貯金や資産は生活費として使います。解約返戻金のある保険も資産として審査の対象なので確認が必要です。
資産があっても、かならずしも生活保護の受給が認められないわけではありません。
たとえば、ローンのない持ち家は住み続けながら受給できたり、私の例のように生活事情から車が必要と判断されれば、車の保有が認められる場合もあります。
生活保護の申請後は各地域の福祉事務所が世帯の状況や収入、資産の内容を調査します。
条件③ 親族に頼ることができない
生活保護の申請は、親族からの支援が期待できない場合でも、申請・受給が可能です。
生活保護の申請で「扶養照会」と呼ばれる手続きがあります。
主に3親等以内の親族(親・子・兄弟姉妹など)に対して、申請者に生活費の支援が可能かどうかを書類での確認です。
親族からの支援が可能であれば、まず親族からの支援が優先されます。
筆者父は亡くなっており離婚をしていた私の場合、親族は母・祖母だけでした。
当時関係が崩れていた母には支援を断られたため、受給許可がおりました。
親族に頼れない理由は申請時に伝えましょう。
- 親族と長く連絡を取っていない
- 親族と関係が悪い
- DVや虐待を受けていた
- 高齢や病気で支援が難しい など
上記の事情がある場合、扶養照会をしない場合もあります。
条件④ 働く能力がある場合は就労意思があること
生活保護は、健康でも理由があって生活を維持できない場合に申請可能です。
そのため無職でも、現在の生活状況や働く能力などから支給の可否の審査があります。
健康で無職の場合に大事なのは「働く意思がある」と口頭で伝えるだけではなく、求人への応募や面接など実際の求職活動など行動で示すことです。
そのうえで就職先が見つからず生活の維持が難しければ、生活保護の受給対象となる可能性があります。
でも私のように病気やケガなどで働けない事情がある場合、診断書などをもとに就労に関する要件は免除される可能性はあります。
筆者私の場合、手首と腰の痛みに加えて精神的な要因が重なり、思うように仕事ができない状態でした。
それでも、一日でも早く仕事に戻りたいという想いだけは持ち続けていました。
実際に、手首・腰の状態と精神科への通院について診断書を作成してもらって申請時に提出しています。
無職になった時に生活保護を受けて~感じたメリット・デメリット

生活保護の大きなメリットは最低限の生活への保障で、無職から生活を立て直す支えになります。
一方デメリットは、生活面において制限がいくつかあることでした。
筆者生活保護を受ける際に感じた、メリットとデメリットを書いていきます。
生活保護の制度は住まいや税金など生活に深く関わるので、内容を正しく理解したうえで利用を検討しましょう。
メリット
生活保護を受ける大きなメリットの一つは、生活に必要な費用の保障です。
生活保護で受けられる主な扶助は以下のとおりです。
生活保護で受けられる扶助
- 生活扶助:食費・被服費・光熱水費など日常生活に必要な費用
- 住宅扶助:家賃などの住居費(基準額の範囲内)
- 医療扶助:診察・薬・入院など医療費
- 介護扶助:介護サービスの費用
- 教育扶助:義務教育に必要な学用品費・給食費
- 生業扶助:就労に必要な資格取得費用・高校就学費用
- 出産扶助・葬祭扶助:出産や葬祭にかかる費用
筆者私は、住宅扶助で1K賃貸アパートで生活をはじめました。
車生活や漫画喫茶などの日々落ち着かない生活を続けていた私にとって、1Kといえど毎日帰れる自分の居場所がある環境はとても幸せでした。
生活保護は、最低限度の生活を土台から支えて自立につなげる制度です。住居費や生活費の支援は、無職で収入がない方にとって非常に大きな支えと安心感があります。
一日が終わりきちんと睡眠がとれる環境を約束された状態で、再度目標に向かって就労活動をすすめられます。
デメリット
デメリットは生活においての制限です。お金の使い方や生活上の選択に一定のルールが課されます。
筆者また収入の状態や日々の生活状況などを、定期的に報告する必要があります。
生活保護受給中の制限、負担の一例は以下のとおりです。
生活保護受給中の制限・負担
- 資産の保有・経済活動の制約:
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車・バイクの所有は原則認められません。
高価な貴金属やブランド品は売却をして生活費にあてます。
ローン契約は原則認められません。 - 自由の制約:
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引っ越しや高額な買い物は事前相談と許可が必要です
。就労で得た収入のぶんが保護費から差し引かれます。 - プライバシーの制限:
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ケースワーカーによる定期的な家庭訪問や面談があり、生活状況を確認します。
収入と支出の報告が必要です。 - 扶養照会:
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申請時に親族へ連絡が入る可能性があります。
もともと束縛を好まずに自由に生きてきた私にとって、自由の制約は正直ストレスを感じていました。
筆者だからこそ「今の状況から這い上がって、また自分らしく生きるために今はこれでいいんだ」と何度も自分に言い聞かせていました。
生活の自立が目的のため、最低限の生活を保障するかわりに受給中の生活内容に制限をさずけているのです。
メリットとデメリットの両面を理解して判断しましょう。
生活保護の申請方法は?想像以上に親身に話をきいてくれた

生活保護の申請は、最寄りの福祉事務所でおこないます。福祉事務所の窓口では相談も受け付けているので、条件や申請の不安がなくなるまで相談しましょう。
筆者思っていた以上に生活保護に関する相談が多く、また想像以上に懇親的に話を聞いていただきました。
生活保護の手続きは、主に以下の4つのステップで行われます。
- 相談・ヒアリング
- 申請書類の提出
- 調査・審査
- 決定・受給
市役所や区役所内に窓口があり、町村にお住まいの場合は役場でも対応可能です。
筆者無職で収入がなく生活費の確保が難しい場合は、まず現在の生活状況や世帯の状況をありのままに伝えます。
生活保護は受給のために一定の条件や審査がありますが、支援が必要な方が利用できる制度です。「生活保護を申請したい」とはっきり伝えましょう。
必要書類がすべてそろっていなくても申請自体は可能です。
窓口で申請をためらわれたり受け付けをしぶられる場合は、弁護士や生活困窮者支援団体などに相談できます。
生活保護の申請は、憲法25条のもとに法律上認められた権利ですので、遠慮せず相談してください。
福祉事務所へ申請書を提出します。
申請書は窓口に用意されているため、事前に準備する必要はありません。
手続きをスムーズに進めるため、本人確認書類や収入・資産がわかる書類を準備しましょう。
筆者生活保護の申請時に確認される主な書類は、以下のとおりです。
- 資産がわかるもの 預貯金通帳・生命保険証券
- 収入がわかるもの 給与明細・年金証書・離職票
- 本人確認書類 マイナンバーカード・運転免許証
通常、申請書は福祉事務所で案内されるので必要書類がそろっていなくても申請は可能です。
生活保護費は、申請書類を提出して生活保護が認められた日から計算されるので1日でも早く提出しましょう。申請書を提出すれば手続きが始まります。
申請が受理されると、福祉事務所が生活状況の調査をおこないます。
筆者福祉事務所による主な調査内容は以下のとおりです。
- 家庭訪問:ケースワーカーが自宅を訪問し住まいの環境や暮らしの様子を確認する
- 資産調査:銀行口座の残高や不動産・車の保有状況を確認する
- 扶養照会:親族に対して経済的な支援が可能かどうかの確認を書類連絡をする
扶養照会は、DVや虐待の経験、長年音信不通や著しい関係不良の親族がいるなどの事情があれば連絡を控えてもらえる可能性があります。
調査では緊張するかもしれませんが、現在の収入や資産、生活の状況を正直に伝えましょう。
申請をしてから原則14日以内(最長30日以内)に、生活保護の審査結果が届きます。
生活保護の受給が認められると、申請者に対して申請日にさかのぼって保護費が支給されます。
筆者受給が認められた際に確認しておくべきポイントは以下のとおりです。
- 毎月の支給日と振込先の口座情報
- 生活保護費の内訳(生活扶助・住宅扶助など)
- ケースワーカーとの今後の面談スケジュール(必要に応じて)
一方、申請が却下された場合は理由が記載された書面が届きます。
内容に納得できない場合は、『審査請求』という不服申立てができます。却下理由を確認したうえで、必要に応じて手続きを検討しましょう。
筆者決定通知の内容を確認し、不明点があれば福祉事務所の担当者に今後の対応を相談してください。
生活保護受給についてリサーチがサポートできます。

筆者生活保護の申請を考え始めた時から、不安はずっと続いていました。
「本当に受給できるのだろうか」
「周りにどう思われるのだろうか」
「この先ちゃんと生活を立て直せるのだろうか」
制度について調べても、こうした不安まではなかなか消えませんでした。
私自身、申請方法や必要書類は調べればわかりました。
しかし実際につらかったのは、住む場所や今後の生活、将来への焦りなど、「言葉にしにくい不安」を一人で抱え続けることだったと思います。
筆者だからこそ今、当時の自分と同じように悩んでいる方には、「一人で抱え込まなくていい」と伝えたいです。
生活保護支援相談所リサーチでは、生活保護の申請サポートだけでなく、住居確保・食事支援・就職支援・心のケアまで幅広く対応しています。
制度の説明だけではなく、「今どうしたらいいかわからない」「誰にも相談できない」という状態から、一緒に整理してくれる相談先です。
筆者生活に困っている状況では、気力も判断力も落ちやすくなります。私自身、当時は視野が極端に狭くなっていました。
だからこそ、少しでも不安を話せる場所があるだけで気持ちは変わります。
筆者一人で悩み続ける前に、まずは現在の状況を相談してみてください。



